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地政学リスクで上方ブレイクは一時的?NY金攻防ライン1850ドル

地政学リスクで上方ブレイクは一時的?NY金攻防ライン1850ドル

インフレ高騰は止まらず、今週発表された米1月消費者物価CPIは40年ぶり高水準。行き過ぎた高インフレの悪影響も拡大し、週末に発表されたミシガン大消費者信頼感指数は10年ぶり低水準で一段と低下。米国経済を支える個人消費の今後の落ち込みを示唆するような状況にもなり、インフレ抑制の為の早期利上げと大幅利上げ観測への思惑と、景気減速への警戒感も交錯。今後のFRB金融政策の舵取りの難しさも増す状況にも。

そんな週末には、ウクライナ情勢を巡ってロシアの早期侵攻の可能性を警告する報道もあり、リスク回避の流れとなって米株は急落、2%台を回復していた米10年債利回りも1.9%台前半へと急低下、為替も円高ドル高の流れが急速に進行。既にNY市場を引けた時間外の金は1840ドルから1860ドル超へと急騰。
警戒感が一段と強まるか、いったん落ち着いて収束方向へと巻き戻されるか、いずれにしても週明けは波乱の展開も待ち受けることにもなりそうです。

波乱の始まりか、一時的な波乱にとどまるか、いずれにしても現時点でNY金は昨年夏以降の中期三角保合いを上抜ける形に。
地政学リスクによる急騰の場合には、事態沈静化とともに全戻しとなることが予想され、今回もそうなるべきでもあり、そうなる可能性のほうが高いものと予想はされます。

ただし、事態が長引くようなら多少の巻き戻しにとどまって一定の警戒感持続という状況もありそうです。
その場合、NY金の攻防ラインは1850ドル。
1月25日高値1850ドル台超えを維持できるようなら、1月初旬と1月末安値1780ドル台でのダブルボトムを完成。
1850ドルからダブルボトムの値幅70ドル分さらに上昇した場合の水準は、1920ドル。

仮に、この水準に到達した場合、2021年6月高値1919.2ドル超え。さらにこれをしっかりと上回ることができれば昨年3月安値と8月安値1670ドル台までのレンジで構成する中期ダブルボトムも完成。
その先の可能性としては、ダブボトムの値幅240ドル分さらに上昇すると、2150ドル台へ。

可能性としては、いずれ過去最高値(2089.2)更新トライへとつながるような重要な攻防ラインが1850ドル、ということにもなりそうです。

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