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強過ぎない雇用統計に米株一段高、金には下押し圧力緩和

強過ぎない雇用統計に米株一段高、金には下押し圧力緩和

6月雇用統計前には、雇用回復ペースの加速とそれに伴うテーパリング協議前倒しへの警戒感もありました。結果、雇用者数の伸びが予想以上となったことを受けて、金利上昇とともにドル高が急速に進行、と同時に金は売りで反応。
しかし、失業率は5.7%の予想に対して5.9%。5月の5.8%からも悪化するなど、強弱混在の結果に流れは反転。ドル高の流れは上昇分以上に巻き戻され、金も小幅急落分は取り戻す展開となりました。
早期のテーパリング観測がいったん後退した格好にもなり、しかし適度な回復ペースを良しとする株式市場は堅調。ダウは2ヵ月ぶりに過去最高値を更新しい、ナスダックも最高値、S&P500は7日連続の過去最高値更新。

これに対して金市場はテーパリング先送りに伴う下押し圧力緩和、という程度にとどまった格好にも。いずれは金融政策正常化が既定路線であり、その前段階となるテーパリングの時間軸が定まらない状況のなかで若干の後ズレ観測、といった状況では大きく買い戻されるような展開も難しい状況か。

タカ派組台頭への警戒感が強まったFOMC後の急落では雲の下限で下げ止まり、雲の上限までの小幅レンジで揉み合いながらの雇用統計待ちとなり、スライドする形で雲の下限も下抜けた状態ながら、遅行線が雲の上限にサポートされて下げ渋り。雇用統計後の若干の反発チャンスではロウソク足が雲の下限に押さえられて頭打ち。
結果的には3月末から6月高値までの61.8%戻し(1769.7)付近が下値サポートとなり、50%戻し(1798.3)と雲の下限(1796.5から1798.3)付近が引き続き抵抗水準としてもうしばらく作用しそうな状況にもなってきました。

しばらくは米経済指標とFOMCメンバの発言に一喜一憂し、上下に振らされるような展開も余儀なくされながら、雲の下限が1820ドル近辺まで切り上がる7月末FOMCの頃に、タカ派の勢いが失速していたなら、雲の下限付近まで上値を切り上げるチャンス到来も。そうなると、8月上旬の雲のねじれ付近で何らかの変化が訪れる可能性も生じるかもしれません。

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