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短期上昇トレンド継続をかけた攻防状態で迎えるFOMC

短期上昇トレンド継続をかけた攻防状態で迎えるFOMC

NY金は今年3月に1670ドル台の安値を2度つけ、ダブルボトムを完成して上昇チャネルを形成、これに沿った上昇トレンドはかれこれ2ヵ月半。
FRBの大規模緩和長期化見通しなどを背景に堅調な流れが続いたものの、米雇用情勢の回復ペース加速やインフレ上昇に伴う緩和縮小前倒し懸念などが入り混じり、足下では1900ドルの大台回復も一時的となり、売り買い交錯状態に。
週足一目均衡表では雲の上限を一時的に上抜けもこれを維持できず、あらためて上限ラインとの攻防状態に。そして上昇チャネル上限付近での推移からの小幅急反落で下限ラインとの攻防状態にも。

週足での雲の上抜けと上昇チャネル継続の可否をかけた攻防の分岐点は6月FOMC、という展開にもなりそうな状況となってきました。
インフレ上昇は一時的、との見方が浸透してはいるものの、FOMC内ではテーパリングに向けた協議はすぐにでも開始すべきとの意見もあり、今後の協議予定や見込みなどに関して何らかの示唆がある可能性もありそうです。実際のテーパリング着手にはもうしばらく時間を要すると思われるものの、四半期毎に示される経済見通しやFF金利見通しについては、かなりの確率で前回よりも上方修正、金利見通しも中央値上昇と利上げ見通し時期の前倒しが示唆される可能性もありそうです。

声明文やパウエル議長会見でしっかりフォローしてタカ派イメージ緩和とならない場合には、雲の上抜け失敗とともに上昇チャネル崩れとなる可能性もありそうです。
FOMCの週の雲の上限が1894ドル。これが抵抗線となって軟調な展開となった場合のサポート候補としては、
今年高値から安値の61.8%戻し=1852.0ドル、
52週移動平均線=1850.6ドル、
転換線=1821.2ドル、
基準線=1817.9ドル、
20週移動平均線=1795.4ドル、
雲の下限=1770.1ドルまで、複数のサポート候補が集中しており、雲の下限を割れての一段安へ、といった展開はまだしばらく先のことにはなりそうです。

FOMC通過後には、上昇トレンドを維持する可能性よりも、崩れる可能性のほうが若干優勢かもしれません。
ただし、その場合でも当面はそれほど大きな下げにもならず、夏場に向けたNY金の行方は雲の中、という展開も予想されそうです。

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