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テーパリングと雲の狭間でNY金は膠着状態に

テーパリングと雲の狭間でNY金は膠着状態に

FOMCの翌週、ドットチャートのバラつきを証明するように、あちこちからFOMCメンバーのそれぞれの立場からの発言が聞かれました。
パウエルFRB議長を始めとするFRB執行部寄りのグループからはインフレ高騰が一時的であること、利上げに向けては長い時間を要すること、緩和政策は当面維持されることなどFOMCの公式見解に近い内容を再確認するような発言が。
その一方でタカ派の一部地区連銀総裁たちからはインフレ高騰は一時的ではない可能性もあること、来年にも利上げの可能性すらあることなどに言及し、自らのドットチャートのポジションを公言する総裁や、テーパリングの早期開始を主張する総裁も。

利上げ開始タイミングはともかく、少なくともテーパリングに関する協議はいずれスタート(既にスタートしているとの発言も)するのは時間の問題としても、FOMCメンバー内での意思統一がなされていない現状、そのおおまかなスケジューリングの目処も立ちにくい状況にもなっています。

この状況を反映するように、急落後のNY金は小幅保ち合いを形成。売り買い交錯となって、やや身動きが取れないような状況にもなってきました。
3月末安値から6月1日高値までの61.8%戻し(1769.7)付近で下げ止まり、しかし反発後は90日移動平均線(1790.1)にしっかり上値を押さえられています。
と同時に、雲の下限に下値を支えられ、上限に上値を押さえられる形にもなりました。
さらに、遅行線も雲の上限でサポートされ、上値は90日移動平均線に押さえられる形となっています。

しかし、この週末には雲の下限が1782.3ドルまで上昇したのに対し、ロウソク足は1777.8ドルまでしか戻し切れず、雲の下限割れの兆しに。
さらに、遅行線を支える雲の上限も次週には1774.7ドルから1765ドルへと水準が切り下がります。
テーパリングと雲の狭間で膠着状態にあるNY金は次週、週末の6月雇用統計が好結果となれば、若干の保ち合いレンジ下方シフトを余儀なくされる可能性もありそうです。

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