本日の金相場プラチナ相場

国内金価格・プラチナ価格とNY金相場・プラチナ相場、為替・ドル円相場のチャートとテクニカル情報を日々チェック。独自の相場観とデータ分析を元に相場動向を分析します。

債務上限問題進展の兆しと追加利上げ観測でNY金は急落も

債務上限問題進展の兆しと追加利上げ観測でNY金は急落も

4月21日から5月1日まで、ほぼ1990ドル台での推移となった期間を挟み、4月初日から5月15日までの間は2000ドルの大台を維持しての推移が続いたNY金。5月第1週にはあわや過去最高値更新というところまで迫りながらも、わずかに届かず。
最高値更新失敗を引きずる形となって上値を切り下げると、これまでの急騰局面と大台維持の原動力ともなってきたリスク要因にも変化の兆し。
今回もチキンレースと見られた米債務上限問題が膠着状態となって警戒感も高まりつつあった状態から、徐々に進展の兆しも伝わり始め、利上げ打ち止め観測や早期利下げへの思惑もFRBとの乖離が埋まる気配はなく、逆に追加利上げ観測が再燃。

最高値更新失敗の流れそのままに、上値切り下げから下値も切り下げ始めたNY金は5月第3週、遂に2000ドルの大台を割り込んで一段安へ。
4月以降の概ね1980ドルから2060ドルまでの保ち合いレンジを一気に下抜ける形となり、保ち合い値幅80ドル分下落した場合の下値目安は1900ドル近辺、そんな見通しも想定可能な状況に。
しかし、バイデン米大統領がG7広島サミット参加でホワイトハウスを空けた第3週の週末には、債務上限に関する与野党協議が突然ストップ。またしても暗雲漂う状況に。
さらにパウエルFRB議長も6月FOMCでの利上げは見送る可能性も示唆する発言でドル高の巻き戻しへ。

一目均衡表の雲の上限を割り込んでの一段安から、90日移動平均線(1943.9)や雲の下限(1937.1)、さらには61.8%戻し(1915.7)に向けた流れ加速も警戒された状況からの急反発となったNY金は、半値戻し(1948.1)手前で切り返し、雲の上限(1976.5)を上抜け。4月以降の保ち合い下限、1980ドル近辺にも急接近。
さらには、5月4日から上値を切り下げてきた上限ラインと、4月から下値をゆるやかに切り下げてきた下限ラインとで斜行三角保合いを形成する格好にも。

年初から斜行三角保合いを形成しては、その傾きと逆方向へのブレイクを繰り返してきたNY金、1980ドル台へと保ち合いレンジ回帰となれば、またしても斜行三角保合い上方ブレイクへと切り返す展開となる可能性も。

スポンサーリンク
 


利上げ終了も早期利下げ観測強まらず、NY金に多少の調整余地も(5/14)
利上げ打ち止め観測で最高値トライのNY金、翌日に急反落(5/7)
大台近付近で下げ渋るNY金、利上げ打ち止めなら最高値トライへ(4/30)