大統領選に向け、第1回めのテレビ討論会を終えてトランプ・バイデン両者への失望感もあったなかでとりわけトランプ大統領の割り込み、ルール違反への非難の声も多く、支持率縮小にも失敗した様子のトランプ陣営。主催者側のルール変更示唆に対しても拒否表明など、傍若無人ぶりはますますエスカレートの様相もあったトランプ大統領。この週末には遂に新型コロナウイルス検査で陽性。日本では通常、重症患者に投与されるレムデシビルを投与、との報道もあるものの、病状は安定しているとも伝えられ、本人のツイッター投稿もあった模様。専門家によれば、1週間後に順調に回復するか重症化の分岐点となるケースが多いとの見方も。いずれにしても大統領候補同士のテレビ討論会の2回め以降など、今後の大統領選スケジュールへの影響は残りそう。
それでも、しっかり回復できればそれがまたトランプ大統領の復活アピールにつながるか、あるいは改心して好感度アップにつながるか、同情票も交えて接戦にも繋がりかねません。まずはしっかり治療に専念されて早期回復を果たし、良くも悪くも健康な状態で大統領選を迎えて欲しいところです。
大統領選まで残り1ヵ月を切った10月は、NY金にとってもいくつかの攻防ラインをにらみながら、方向感を模索する重要な期間となるかもしれません。
1週間前には一目均衡表の雲の下限を下抜けて弱気相場入り、と同時に上昇軌道を描く90日移動平均線に支えられて下げ渋りの様子も。
結果的にはその後も下げ渋りが続いてドル高の巻き戻しとともに反発し、雲の下限も上抜け。トランプ大統領の感染報道を受けてリスク回避の流れが強まった場面では、一時20日移動平均線と下降チャネル上限付近まで上昇。
下値は中期的なサポートラインにもなっている90日移動平均線と雲の下限にサポートされ、上値は8月の最高値を起点とする下降チャネル上限ラインと短期的には20日移動平均線にも上値を押さえられ、ちょうど三角保ち合いのような形状にもなってきました。
MACDラインは底打ち、反発の兆しとなって下落トレンド終焉を示唆するような状態にはなっていますが、9月中旬にも同じようなケースでシグナルライン超えに失敗、急反落となっていました。今回もその時と同じ下降チャネル上限付近にぶつかる状態に。
またしても上抜け失敗となれば、再び雲の下限を割れて弱気相場入り、90日移動平均線にもサポートされないようだと一段安となってあらためて1800ドル付近が意識されるような展開にもつながるかもしれません。
逆に上抜け成功なら、約2ヵ月続いた下落トレンドを抜け出して新たな短期トレンド形成へと向かうことになり、まずは1950ドル付近で推移する雲の上限との攻防にも。
11月3日には雌雄を決することになるはずの大統領選に向けた攻防をにらみながら、雲のねじれを迎える10月末前後までを目処に、NY金もその方向感を決定することにもなるかもしれません。
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