週足チャートで見るNYプラチナは、2021年2月に1348.2ドルの高値をつけて以降、ゆるやかに水準を切り下げる下降チャネルを形成してきました。
2021年末にはこの下降チャネルの下限ラインにサポートされて反発すると2022年序盤にかけては短期上昇トレンドを形成。
週足一目均衡表の雲のねじれ付近というタイミングも重なった2月後半には、ロシアのウクライナ侵攻を受けてパラジウムとともに急騰。下降チャネル上限と一目均衡表の雲も上抜けると、3月上旬には一時1200ドル付近まで上昇。
しかし、供給リスクによる急騰は長続きせず、パラジウムとともに急反落の展開へ。
供給リスクよりも、ウクライナ情勢の先行き不透明感とロシアへの経済制裁による欧州での景気後退リスクのほうが上回るような状況にもなり、軍事侵攻直前の水準をさらに下回る水準へと下落したプラチナは、雲を下抜けて下降チャネル内に回帰。
ただし、この週末にかけては反発の動きにもなり、一方的な下落基調には歯止めがかかりそうな兆しにも。
水準的には、コロナショックの2020年3月安値(562.0)から2021年2月高値までの半値戻し(955.1)がサポートラインとして作用しそうな状態にもなり、その2020年3月安値と2021年12月安値を結ぶ下値サポートラインにも支えられた格好にも。
そして中期三角保ち合いの先端部分に到達した状態にもなり、目先は950ドル付近から1000ドルの大台ライン辺りまでが上下の節目水準にも。
三角保合いと下降チャネル上抜け再トライに向かえば、すぐ上に雲の下限、38.2%戻しライン、52週移動平均線、雲の上限など分厚い抵抗帯も形成されています。
三角保合い下抜けなら、50%ラインもほぼ同時下抜けとなり、61.8%戻し(862.3)辺りまではサポート候補も見当たらず、下降チャネル内推移がしばらく続くことにもなりそうです。
4月末にかけて950ドル付近から1000ドル近辺へと上昇する三角保合い下限ラインは、プラチナにとっての重要な攻防ラインとなりそうです。
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