11月の大統領選以降のドタバタは政権移行間際まで続き、米国の分断懸念となって2021年の重要なリスク要因の一つとして、今後も警戒されることになりそうです。
それでも、なんとかバイデン新政権が無事スタートできそうな状況にもなり、年初からのバイデン期待とともに米10年債利回り上昇と米ドルの反発基調も続きました。
これを受けてNY金は昨年夏にピークアウトして以降の調整局面からの上抜けトライに失敗。
米国の政権交代のタイミングに合わせるように、NY金も重要局面に差し掛かってきたようです。
週足チャートでは、52週移動平均線と一目均衡表の雲の上限がサポートを形成、上値は8月の最高値を起点に右肩下がりの抵抗線にしっかり上値を押さえられ、三角保ち合いの形に。
大統領就任式が行われる1月20日を迎える次週、NY金は三角保ち合いの先端部分に到達します。
このまま下降チャネル継続なら、昨年3月以降の下値サポートラインと52週移動平均線も割り込み、雲の上限との攻防へ、さらには3月安値から8月最高値までの半値戻し(1770.1)、2月から水平状態が続く雲の下限(1767.7)、そして短期的な反発局面の起点となった11月末安値(1767.2)など、複数の攻防ポイントが待ち構えます。
これらを全て下回ることになれば、遅行線もロウソク足を下抜けて三役逆転へ。短期的には61.8%戻し(1694.7)も視野に、下落基調がもう一段継続することにもなりそうです。
下値サポートや52週線、雲の上限などにサポートされるなら上昇トレンド継続へも、これらは下抜けても雲の下限ラインなどでサポートされれば、新たな保ち合い傾向の形にも。
いずれにしても、バイデン新政権時代を迎えると同時に、NY金も新たなフェーズへと移行することになりそうです。
就任式が無事終わり、分断懸念がクローズアップされることなく比較的安定的なハネムーン期間が続くようなら、しばらくは下押し優勢の展開が続くことになるのかもしれません。
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