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夏場の上昇トレンドvs8月の下落トレンド、NY金8月末攻防

夏場の上昇トレンドvs8月の下落トレンド、NY金8月末攻防

NY金はこの夏場、6月5日安値1671.7ドルから下値を切り上げる上昇トレンドを形成中。8月7日には2089.2ドルまで上昇し、過去最高値を更新。そして、この8月7日高値を起点に上値を切り下げる短期下落トレンドも形成中。
夏場の上昇トレンドと8月の下落トレンドとの攻防は、三角保ち合いとなってこの8月末に佳境を迎えています。

27日にはジャクソンホールでのパウエルFRB議長講演がまさかのFOMC臨時会合の結果、金融政策の枠組み変更を公式発表。9月FOMCでの見直しを前倒ししたことにはサプライズ、ただしインフレ目標2%超を容認するという方針転換については事前に想定された範囲内。
市場反応はやや混乱、ドル安となって株高とともに金も買われる展開が想定されたのにもかかわらず、その流れは初期反応のみで数十分後には流れが反転、ドル高で金は売られる展開に。

しかし、翌日には落ち着きを取り戻して初期反応どおり、ドル安で金は買われる展開へと切り返し、前日に急騰した水準付近まで上昇。
平均的に2%を目指すという枠組み変更により、ゼロ金利見通しは長期化することとなり、素直にこれを好感し、8月の調整局面は底打ちした可能性を示す状況にもなってきました。
8月末の攻防はあと1営業日を残して三角保ち合い上抜けの兆しに。ただし、トレンドラインを引き直して保ち合い継続と取れなくもない微妙な状態にも。

今回のFRBの枠組み変更では、雇用の最大化を重視する方針としたことで、次週の雇用統計の結果は以前にも増して注目度が高まることにもなり、市場反応は大きくなりやすく、次のターニングポイントにもなりかねません。

ただし、現状ではそれほどの好結果は予想されず、NY金の夏場の上昇トレンドが大きく崩れる可能性よりは、8月の短期下落トレンドが崩れる可能性のほうが高そうにも見えます。
6月5日安値から8月の過去最高値までの38.2%戻し(1929.7)付近でサポートされる状態が続けば、9月もゆるやかな堅調推移継続へと向かう展開も想定され、N計算値で想定される次の高値は2058.8ドル。
猛暑が終わっても2000ドル台再トライへ、金市場にとっての熱い季節はまだしばらく続く可能性も、十分ありそうです。

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