10月後半に5%まで上昇した米10年債利回りが年末にかけて一方的に低下し、ドル安基調もこれに追随。呼応する形で年末にかけて水準を切り上げたNY金は12月初旬に最高値を更新。 12月にはやや乱高下気味の展開にもなり、年末年始にかけてはレンジを縮小する三角保合いを形成。
そして4%を割り込んだ米10年債利回りが年末に反転、これに伴いNY金は年初から軟調推移の展開を強いられることに。
年初の米雇用関連指標が堅調となったことで雇用統計への警戒感も高まった状態で迎えた週末。
果たして想定以上に堅調ぶりを示唆した雇用統計の結果を受け、NY金は三角保合い下方ブレイクへ、かと思いきや流れは続かず短時間で巻き戻し。すると今度はISM非製造業景況指数が想定外に低調。特に雇用指数がコロナ後最低水準へと急低下したことでNY金は急騰。ただし、これも続かず巻き戻し。
終わって見れば想定外の指標結果が続いたことで乱高下の展開、結果的には下げ渋る格好にも。
ただ、年末にかけて3月利下げ開始はほぼ確実か、というレベルまで織り込んだ状態は年初の1週間で巻き戻し、この週末の乱高下で不安定な状態に。
早期利下げ観測剥落の危機がいったん回避できたかどうかは次週、CPIの結果に委ねる格好にも。
十字線を形成して下げ渋ったNY金も、三角保合い下方ブレイクをかけた攻防状態は続き、次週インフレ鈍化の状況次第では下方ブレイクと、一目均衡表の雲の中に潜り込んでの軟調局面入りか、もしくは三角保合い上限トライへと切り返すことができるか。
次週、雲の上限ラインは2010ドルからCPI発表の11日には2055ドルへと急騰。
翌週には2060ドルまで上昇する雲の上限ラインとの攻防は、NY金にとって利下げ先送り観測との攻防とも重なり、2024年最初の分岐点となるかもしれません。
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