ECBが11年ぶりの利上げで政策金利を0.50%引き上げ、米国では経済指標悪化が目立ち、週末にはPMIが節目50割れ。
米10年債利回りが急低下、ドル高の巻戻しも進行したことに連れて週後半にはNY金もようやく反発。
週足では6週ぶりの反発で下ヒゲ陽線を形成。その下ヒゲでつけた今週安値は1678.4ドル。昨年3月と8月に続き、またしても1670ドル台で底打ち(の可能性)。
ざっくり見れば1690ドル付近が重要水準となり、コロナショックでつけた2020年3月安値から8月の最高値までの61.8%戻し(1694.7)にも相当するこの水準は、週足でもこの7月に2度めの安値、昨年3月には3度この水準で反発し、2020年4月から5月までの保合い下限にも相当。
最高値と今年3月高値とで構成する中期ダブルトップのネックラインにも相当するだけでなく、長期的にも2011年以降の最安値となった2015年12月安値(1045.4)から2020年8月最高値(2089.2)までの38.2%戻し(1690.5)にも相当。
中長期的にはこの水準が強めのサポート候補となる反面、これを維持できなければさらに大きく水準を切り下げる可能性も高まり、維持する限りは再び大台トライに向けた反発局面形成への可能性も秘めた展開にも。
短期的には、0.75%利上げを織り込んだ状態で迎える次週FOMCでサプライズがなければ反発基調継続か、もしくは保合い傾向の展開となって少なくとも中長期重要水準1690ドルを大きく割り込むような展開にはならない可能性も。
さらにその先に向けて底打ちとなる為には、FRBの利上げ終着点見通しがある程度明確となる必要も。そしてドル高の終焉が見通せる状態か、あるいはリセッション懸念が一段と高まるような状況となることなども要因に。
逆にドル高の流れがまだまだ続くようなら底割れも。
2020年3月安値からの上昇幅の76.4%戻し(1601.5)、2015年安値からの上昇幅の半値戻し(1567.3)など、1600ドル近辺までが短中期的な下値警戒水準にも。
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