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インフレはピーク待ち、NY金は最高値ダブルトップの攻防へ

インフレはピーク待ち、NY金は最高値ダブルトップの攻防へ

高インフレにピークアウトの兆しも予想された米6月CPIは予想外に前年比+9.1%。40年ぶり高水準でさらに一段高となったことで、春頃から囁かれ始めていた「とりあえずはピークアウト」もズルズルと先延ばし。
先行してコアCPIがピークアウトの可能性を示す状況となり、残るは食品とエネルギー関連。原油価格が7月に入って急落していることもあり、エネルギー関連価格も今後の鈍化が予想されるものの、食品価格についてはウクライナ戦争の影響も大きく、先行きに不透明感も残る状況。

結果的に7月FOMCでの利上げ予想は、0.75%がほぼコンセンサスとなっていた状態からCPI発表直後には1%へと跳ね上がり、その後週末にかけて0.75%優勢へと戻してきた状態。
大きく揺れ動く直近の利上げ幅予想により、その後の見通しにも影響。とりあえずでもインフレ・ピークアウトが確認されないことには、利上げ打ち止め時期の予想もままならない状況に。

そうこうしているうちに、利上げフェーズ継続と利上げ幅拡大予想に連れてドル高の流れも勢いを増すばかり。これに連動する形でNY金はズルズルと水準を切り下げて今週安値では一時1700ドル割れ。6月から一方的な下落局面を形成し、5年ぶりとなる5週続落。
気が付けば2020年の過去最高値と2022年高値とで構成するダブルトップのネックライン付近。

コロナショックでつけた安値、2020年3月安値から8月の最高値までの61.8%戻し(1694.7)付近、2021年3月と8月につけた安値1670ドル台、これがネックラインにも相当し、中長期的に重要な攻防ライン付近に到達。
強めのサポート水準として作用する可能性もある反面、インフレ・ピークが見えて利上げフェーズのその先がもう少し明確に見通せるようになるまではNY金のボトムアウトも難しそうな状況も考慮すれば、もう一段の下げも。

今年3月高値から5月安値までの下落幅=293.8ドル、6月高値(1882.5)から293.8ドル下落した場合の水準=1588.7ドル。
1680ドル近辺の重要水準を割り込んだ場合、NY金は少なくとも76.4%戻しとなる1600ドル近辺までの下落は想定されそうです。
ダブルトップ完成を考慮すると中長期的にはさらに大きく下げる可能性も。インフレが収束しない異常事態が続くようなら、その可能性も考慮する必要性が生じます。

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