短期的には今年3月高値(2078.8)から上値を切り下げ、5月安値(1785.0)を経由して下値を切り上げてきた流れで三角保合いを形成し、今週ブレイク。
上方ブレイクの可能性もあったものの、日足では上限ラインに上値を押さえられ続けて軟調推移、週後半にはしっかりと下方ブレイクへ。それでも週末に日足でも下ヒゲを伸ばしてつけた安値(1783.4)は5月安値(1785)とほぼ同水準。
日足では三角保合いを明確に下放れた形ながら、週足では雲の下限になんとか実体部が引っかかった形で下げ渋る可能性も多少は残したような格好にも。
年後半に向けては、足下で燻り始めた米国のリセッション懸念が一段と強まるなどしてリスク回避の流れから金が買われ始めるようだと、いったんはダブルボトムの可能性を維持して下げ渋る展開にも。
1780ドル近辺が当面の底値となるようなら、年後半に向けては徐々に水準を切り上げてダブルボトムのネックライン、6月高値(1882.5)を上抜ける可能性もあるかもしれません。
その場合には、ダブルボトムの値幅(約100ドル)分だけさらに上昇すると1980ドル台。年後半には、2000ドル付近まで上値を伸ばす場面が来るかもしれません。
一方、リセッション懸念がそれほど高まらず、あるいはドル高の勢い再燃などからダブルボトム崩れとなって一段安へと向かう展開も想定しておく必要もありそうです。
1780ドル近辺が当面の底値とならない場合には、NY金三角保合いブレイク後の短期見通しで想定した下方ブレイクの展開へ。
4月高値から5月安値までの下落幅=218.0ドル、
6月高値から218.0ドル下落した場合の水準=1664.5ドル。
2021年3月と8月につけた安値1670ドル台とほぼ同水準となり、この水準は2020年8月の最高値(2089.2)と2022年3月高値(2078.8)とで構成するダブルトップのネックラインにも相当。
NY金は今年後半、短期ダブルボトムを形成して高値再トライへと向かう可能性もある反面、1670ドル近辺へと中長期ダブルトップ完成をかけた攻防に臨む可能性も想定しておくべきかもしれません。
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