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揺らがないFRBの姿勢と揺らぐFRB見通しに揺らぐNY金の方向感

揺らがないFRBの姿勢と揺らぐFRB見通しに揺らぐNY金の方向感

インフレ目標2%回復に向けてコミットする姿勢には揺らぎがないFRBは、歴史的高インフレ抑制の為におよそ28年ぶりとなる0.75%の大幅利上げを急遽決定。
年末に向けて3.25-3.50%までの大幅利上げフェーズがスタートしたことを宣言するようなFOMCにもなった今回、市場の波乱も局面的には最小限に押さえる形にもなり、直前のCPI上ブレで急落していたNY金もFOMCで通過で下げ渋り、しかし上値も限定的に。

中期的には2020年3月のコロナショックでつけた安値を起点に下値を切り上げ、2020年8月の過去最高値を起点に上値を切り下げる中期三角保合いを今年、2022年2月にようやく上方ブレイク。
ロシアのウクライナ侵攻を受けて急騰したNY金は3月高値で過去最高値にあとわずかに迫る2078.8ドルまで上昇し、今となってはダブルトップ警戒感につながる局面を形成。
その後の高インフレと利上げスタート、インフレ過熱と大幅利上げ観測台頭で水準を切り下げてきたNY金は再び三角保合い形成の様相にもなってきました。

しかも足下の水準は中期三角保合いを上方ブレイクした今年2月の1840ドル台と同水準。
2020年3月安値から8月高値まで急上昇後には61.8%戻し(1694.7)付近で下げ止まり、徐々に水準を切り上げてきた現状では38.2%戻し(1845.4)が重要水準として意識されそうな状況にも。
これを維持できないようだと、2020年3月起点の下値サポートライン割れとなり、新たな下値模索の展開がスタート。

38.2%の重要水準を維持して短期三角保合いを上方ブレイクできたなら、今度は今年3月高値(2078.8)から5月安値(1785.0)までの38.2%戻し(1897.2)辺りが意識され、一目均衡表の雲の上での堅調推移を維持することにもつながりそうです。
そして、インフレ収束見通しと利上げ収束見通しが明確化されていく状況となれば、2020年3月から続く上昇軌道を維持することも不可能ではないかもしれません。

ただし少し前まで高インフレも一時的、とインフレ見通しについても揺らいできた経緯もあるFRBの、今後のインフレ収束見通しについても少し信頼性には欠けそうです。

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