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インフレと利上げの終着点まで1700ドル台?NY金の重要水準

インフレと利上げの終着点まで1700ドル台?NY金の重要水準

CPI鈍化の兆しをきっかけに大幅利上げ見通し後退とともにドル高一服となって1800ドル台を回復していたNY金は今週、FRB関係者の相次ぐタカ派発言などもあり、巻戻しの展開となって長期金利上昇とドル高進行とともに1760ドル台まで急反落。
週足では52週移動平均線一目均衡表の雲の上限にも押さえられ、結果的に昨年から今年2月前半までと7月以降の主要レンジ、1700ドル近辺から1800ドル台前半までのレンジ上抜けに失敗。

コロナショック時の安値、2020年3月安値(1450.9)から過去最高値となった2020年8月高値(2089.2)までの61.8%戻し(1694.7)が主要レンジ下限、38.2%戻し(1845.4)が主要レンジ上限となる状態に。
なお、下限付近には2010年以降の最安値、2015年12月安値(1045.4)から2020年8月最高値までの38.2%戻し(1690.5)も重なり、2020年4月以降は何度も下値をサポートされており、1700ドル近辺は重要水準
もし、次回9月FOMCでも0.75%利上げが濃厚となった場合でも、一時的に7月安値付近まで下振れることはあったとしても、ほぼこの主要レンジ下限付近でサポートされる可能性は高いかもしれません。

そして、インフレ収束見通しが徐々に明確化し、今回の利上げフェーズの終着点も見えてくるようになれば、主要レンジ上抜けトライとなり、1800ドル台後半から23.6%戻し(1938.6)辺りまでへ、主要レンジ上方シフトへと向かうことにも。
さらにその先に、利下げもある程度明確に見通せるようになれば1900ドル台後半から100%戻しトライが意識されるような展開へと向かうかもしれません。

ただし、想定外にインフレ収束見通しが立たず、利上げフェーズの終着点も見えない状況が長引くようなことがあれば、一段安の展開にも。
さしあたり、1700ドル近辺の重要水準を完全に割り込んでしまった場合には、
2078.8-1678.4=400.4ドル、
1824.6-400.6=1424.0ドル。
想定可能な最大下落水準としては、コロナショック時の安値圏、1400ドル台半ば辺りまでが意識される可能性も、否定はできません。

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