4月高値2003.0ドルを起点とする短期下落チャネル内推移が続いたNY金は今週、週初に1785ドルの安値をつけて反発。
3月高値から3月安値までの下落幅を4月高値を起点にN計算値を適用して求められる下値目安を若干オーバーラン。短期下落チャネルの下限ライン付近、今年安値となった1月末以来、4ヵ月ぶり安値をつけて反発した日足は下ヒゲ陽線。
一定の達成感とともに切り返した流れで週末にかけては短期下落チャネルの上限ラインを上抜け、一目均衡表の転換線(1824.9)と200日移動平均線(1837.1)も上抜け。
4月高値から5月安値(1785.0)までの23.6%戻し(1836.4)も達成し、中期上昇チャネルの下限ライン(直近では昨年12月安値と今年1月安値を結ぶライン)も目前に。
足下の反発局面では、米株の大幅下落とともに米10年債利回りの調整局面進行とドル高一服となった流れにもサポートされ、その背景には大幅利上げ観測に伴うスタグフレーション懸念、リセッション入りへの警戒感なども。
大幅利上げについてはNY金にも下押し材料ながら、織り込みが今後さらに進行していくに連れ、インフレ長期化懸念とリスク回避的な流れがサポート材料にもなり、少しづつサポート圧力のほうが強まる可能性も高まるかもしれません。
短期的には4月高値から5月安値の38.2%戻し(1868.3)が次の回復目標水準にもなり、この水準を回復できれば、中期上昇チャネルの下限ラインを上抜ける確率も高まります。
さらに、日足・一目均衡表の雲のねじれも発生する月末月初にかけては、世界の主要各国の製造業PMIや米雇用指標なども集中し、予想外にネガティブな結果が飛び出すようなら、急騰局面を形成するような展開もありうるかもしれません。
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