インフレ動向とFRBの利上げ見通しへの思惑からの上下動が続く米株の動きにも概ね追髄する形にもなってきたこの夏のNY金。
年内で利上げフェーズを終えて来年の早い時期にも利下げスタートも、との楽観見通しが否定されたことで一方的に下落してきた8月相場を終え、9月に入ってレイバーデーを過ぎてバカンスから戻ってきた人たちの押し目買い?パワーによって勢いよく反発し始めた米株に追髄しながらも、イマイチ強気になりきれないNY金。
9月1日に1700ドルの大台をわずかに割れて二番底をつけた形になってはいるものの、上下動を繰り返す保ち合い状態が続く格好にも。
最近の米経済指標の底堅さが米株の堅調をサポートしている分だけ、NY金への買い圧力が強まらない状況にもなっている可能性もありそうです。
次週の米8月CPI結果を踏まえて第4週のFOMCを経て、大幅利上げ継続とともに下押し圧力も強まるであろう景気動向次第で、徐々に下値が堅くなっていくか、あるいはその前にもう一段の下落局面を挟む展開となるか。9月はその見極め期間となるかもしれません。
7月末安値からゆるやかに上昇する下値サポートを維持し、3月高値以降の中期上値抵抗線とで構成する短中期三角保ち合いを上抜けることができるかどうか。その答えは10月までには白黒つきそうです。
その前に、短期的には8月前半以降の下落チャネルが継続中。足下では下げ渋る状態にはなってはいるものの、この下落チャネル継続なら、早々と短中期三角保ち合い下抜けへと向かうことにも。
現状では、一目均衡表の転換線(1728.5)をわずかに上回り、これを維持できれば短期下落チャネル脱出は時間の問題となり、反発基調継続に向けては20日移動平均線(1752.0)、雲の下限(1756.9)、基準線(1761.9)辺りまでが当面の重要な攻防ラインに。
下方向へは引き続き1700ドルの大台ライン近辺が重要な下値サポートに。
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