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大幅利上げスタートも0.75%否定、上昇チャネル下限で耐えるNY金

大幅利上げスタートも0.75%否定、上昇チャネル下限で耐えるNY金

FF金利上限を6.0%から6.5%へ引き上げた2000年5月以来、22年ぶりに0.5%利上げを決定した今回のFOMCでは、事前に十分織り込まれていたことから、それほど大きな波乱なく通過。しかしパウエルFRB議長会見では、次回以降6-7月のFOMCでも0.5%利上げの可能性も示唆した一方で、0.75%利上げについては否定的な発言。
これを受けて安心感からの株高急進に追随するようにNY金も上昇。

結果的にNY金は3日の安値1894.7ドルでいったん底打ち、FOMC後の急騰の勢いで5日高値では一時1900ドル超え。
昨年8月安値と12月安値、今年1月安値を結ぶ下値サポートラインとする中期上昇チャネルの下限割れを回避した格好に。
ただし、4月高値を起点とする短期下降チャネルからは、完全には上抜け切れない微妙な状況にも。

FOMC後に長期金利低下とドル安となった流れは翌日には巻き戻し傾向となり、急騰した米株も翌日には大幅急反落となった流れにも影響された格好でNY金も上げ渋り。
40年ぶり高インフレの現状、CPIなどのインフレ率の高騰自体はまもなくピークアウトの可能性も指摘され始め、実際に次週11日発表予定の4月CPIも3月からは低下予想。
多少の鈍化は始まるとしても、目標とする2%近辺まで短期間で低下していくような見通しは立ち難く、大幅利上げ継続への警戒感や、それに伴う景気減速やスタグフレーション懸念など不透明感も漂う状況が、長期金利上昇と株安を誘発しているようにも見えます。

さしあたり、次週のCPIが想定以上に低下しなかった場合には、多少の混乱もありうるかもしれません。
インフレだけを見ればサポート要因にもなりうるNY金は、一方的な急落こそ想定し難いものの、米長期金利上昇が重石となり、一時的には中期上昇チャネル下限割れリスクは継続中、と見ておくべきかもしれません。

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