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米雇用最大化とインフレ圧力で利上げ加速もNY金は膠着状態に

米雇用最大化とインフレ圧力で利上げ加速もNY金は膠着状態に

ウクライナとロシアの停戦協議は形だけ進行の兆しも、妥協点を見出すことは非常に困難そうにも見え、長期化も避けられそうにもない状況のようにも。
そんな状況下でも、地理的にも戦闘態勢においても距離を置き、ロシアへの経済制裁の反動という意味でも欧州に比べれば限定的となる米国では、コロナ禍からの回復基調は一段と進行。
雇用情勢はもはや最大化と言える状況まで回復し、賃金上昇率も加速状態が続いてインフレ圧力は一向に弱まる気配も見られない状況。
3月雇用統計の結果を受けて5月第1週のFOMCでの0.5%利上げの可能性は高まり、その後の利上げペース加速への警戒感も高まることにもなりそうです。

地政学リスクとインフレヘッジというサポート材料と、米景気回復に伴うリスク選好地合いと利上げペース加速という売り材料が交錯するNY金は、足下では膠着状態の様相にもなってきました。
3月中旬以降は、昨年12月安値(1753.0)から3月高値(2078.8)までの半値戻し(1945.9)から38.2%戻し(1954.3)までを主要レンジとした保ち合い状態に。
この保ち合いレンジを、4月後半からは一目均衡表の雲がほぼカバーする形で推移。その状態で5月初旬のFOMCを迎えることにもなります。

4月半ばまで保ち合いが続いた場合に比較的ありがちなパターンとしては、
・10日過ぎにせり上がって来る雲にぶつかって上方向に跳ね上がる・・・(1)
それ以外なら、
・そのまま雲の中を中心に保ち合い継続・・・(2)
・雲の中での保ち合いから下限を割れて一段安へ・・・(3)

12日発表の3月CPIが想定以上の上ブレとなった場合には、これがターニングポイントとなって(1)のパターンへ。
この場合にはダブルボトムを完成しての一段高で1967+72=2039、3月高値再トライへと向う可能性も。

地政学リスクの後退など想定外の要因で(3)のパターンとなった場合には、
3月高値から3月16日までの下落幅=183ドル、1967-183=1784、1月末の今年安値(1780.6)再トライへと向う可能性も。

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