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雇用統計後の急落を雇用統計で取り戻したNY金の気になる次回

雇用統計後の急落を雇用統計で取り戻したNY金の気になる次回

8月初旬には、7月雇用統計のポジティブサプライズを受けて急落したNY金、1ヵ月後には8月雇用統計のネガティブ・サプライズを受けて急騰。
雇用統計での急落は雇用統計でしか取り戻せない、とばかりに7月雇用統計前の水準、1830ドル台を8月雇用統計後に回復する展開となりました。
水準的には、6月高値(1919.2)から8月安値(1677.9)までの61.8%戻し(1827.0)を達成し、この週末、雇用統計後の高値は1836.9ドルまで上昇し、終値では1833.7ドル。
日足・一目均衡表の雲の上限(1834.7)にちょうどぶつかって止まった状態。

この1830ドル台は今年の夏、6月の急落以降の上値抵抗線となってきた水準でもあり、かなり強めのレジスタンスとなる可能性もありそうです。
9月半ばまでのこの水準を維持することになる、雲の上限を突破することができれば、76.4%戻し(1862.3)回復への期待感も高まります。

とはいえ、年内テーパリング開始がほぼ規定路線となった現状では、足下のドル売り・金買いの流れがさらに一段と勢いを増すような展開も想定し難いところ。
今後のテーパリング開始決定、開始、そして終了へと向かうに連れて利上げ開始時期の議論も熱を帯びることになり、来年のどこかでは市場コンセンサスも固まり始め、早ければ2022年末、あるいは2023年前半にも利上げスタートとなる可能性も。
そして、その頃には金にとってはアク抜けとなって軟調フェーズも底打ちへ、といった展開も予想されます。

この夏は雇用情勢の回復基調の振れ幅が大きく、雇用統計毎に短期的な流れが切り替わるような展開にもなりつつあり、次回9月雇用統計では再びポジティブ・サプライズにも警戒するような展開にもなりかねません。
と同時に、NY金のこの夏は大きな流れでは軟調局面にもあり、一目の雲のねじれ付近では急落を繰り返す展開にもなりました。

秋になり、中期トレンドとしては軟調局面が続くNY金は10月初旬に再び雲のねじれを迎えることになります。その頃には、またしても雇用統計も重なります。
足下での堅調局面が続けば続くほど、次回雇用統計での急落警戒感も増すことにもなりそうです。

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