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過熱感解消できずに要注意日、NY金は雇用統計待ちへ

過熱感解消できずに要注意日、NY金は雇用統計待ちへ

月末に1900ドルを回復したNY金、過熱感を解消できないまま月初の要注意日を迎えることになりそうです。
前回の4月雇用統計では雇用者数の伸びが予想外の低調となりましたが、その反動も想定されて今回はそれなりの好結果、場合によってはポジティブ・サプライズもあるかもしれません。
FRBがテーパリングの議論すら開始しない理由としてインフレ上昇が一時的であるとの見方とともに、雇用回復にはまだ相応の時間を要することが挙げられています。CPIの上振れを受けて早期テーパリングへの思惑が台頭し、やや前のめりにもなりかけていた市場ムードの沈静化にいったん成功した状態となった現状。5月雇用統計の結果があまりに好結果過ぎると前のめりムード再燃ともなりかねません。

落ち着いている米長期金利とゆるやかなドル安基調にもサポートされて水準を切り上げてきたNY金は、逆に買われ過ぎ状態が続いてハシゴをはずされそうな警戒感も漂いそうです。
3月8日にトレンド転換したNY金の上昇基調はもうじき3ヵ月。3月31日を起点とする上昇チャネルも丸2ヵ月が経過し、足下では上限ラインを突き抜けそうな状態が続きます。
雇用統計前にも多少の行き過ぎ状態が続き、最高値から3月安値の61.8%戻し(1930.3)辺りまでなら、勢いでワンタッッチするような展開もありうるかもしれません。

長期的に見ればいずれテーパリングがスタートし、雇用がコロナ前の水準を回復してインフレも安定的に上昇するようになれば、利上げも再開することは既定路線。そこまでの時間があと2年程度など、相当程度長い時間を要するのか、それとも1年後など想定以上に早まるのか、市場の思惑のせめぎあいが繰り返される状況下で、ますは雇用回復スピード加速に向けた最初のチェックポイントとなる雇用統計を迎えることになります。
そしてそのタイミング、ちょうど6月3日から4日にかけて雲のねじれが発生。過去4回の雲のねじれも下落トレンドの加速や戻り売り、大底を打った局面付近で出現してきました。

この要注意日を調整局面で迎えることができれば、急反発の展開を想定することもできますが、過熱感MAX状態のまま上昇チャネル上限に張り付いた状態で迎えることになれば、想定しやすいのは反落パターン。
多少の好結果でも、上昇チャネル下限ラインまでの急反落などはあり得るかもしれません。

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