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景気楽観に下降チャネル継続、NY金は52週移動平均線割れ

景気楽観に下降チャネル継続、NY金は52週移動平均線割れ

半期に一度の議会でのFRB金融政策報告では「経済の完全回復まで」金融政策による強力な支援継続が明記され、ことある毎にパウエルFRB議長は市場の楽観姿勢を諌めるように慎重姿勢を明確に示唆してきました。実際にインフレ2%は一時的には上昇することがあっても安定的に推移するまでには時間を要しそうであること、完全雇用についてはさらに長い時間を要するであろうことも想定される現状に対し、インフレ期待は上昇傾向となり、NY連銀ウィリアムズ総裁が「景気回復楽観を反映」とする米10年債利回りの上昇基調は足下でさらに加速、この週末にはほぼ1年ぶり高水準となる1.3%台まで上昇してきました。
テーパリングについては議論さえ時期尚早とするパウエルFRB議長に対し、市場は早期観測台頭をさらに前倒しで織り込むように、米株上昇の勢いも減速気味となって長期金利の上昇がジワリと進行。この状況を警戒する金市場はゆっくりと調整局面が進行。

NY金は昨年8月の最高値を起点とする下降チャネルの継続期間が半年を超え、2019年夏から続いた上昇トレンドをサポートしてきた52週移動平均線(1815.3)を今週、遂に下抜けました。
さらに今週は一時的ながら週足一目均衡表の雲の下限(1767.7)を割り込んで三役逆転、11月30日安値(1767.2)も下回り、1759.0ドルまで下落して調整局面入り後の安値を更新。

昨年3月安値から8月最高値までの半値戻し(1770.1)、雲の下限ラインは5月初旬まで1767.7ドル、9月前半まで1770.1ドルと向こう7ヵ月間ほぼ水平状態。
NY金にとってこの1770ドル近辺は、今年前半の重要な攻防ラインとなり、今後しばらくのサポートラインとなるか、逆にこれを割り込んで抵抗線に切り替わるのか、あるいは単なる通過点となってしまうのか。
鍵を握るのは「景気回復見通しを反映」する米10年債利回りの動向次第、という状況にもなってきました。

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