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パウエル発言と雲に引っかかってNY金は脱下落トレンドへ?

パウエル発言と雲に引っかかってNY金は脱下落トレンドへ?

「インフレ上昇は一時的、テーパリングについては議論開始も時期尚早」とするパウエルFRB議長のスタンスと、市場の一部で芽生え始めたインフレ加速への警戒感とテーパリング開始時期が気になり始めて仕方がない焦燥感とのギャップが埋まらない状況が続く昨今、何らかのサインや兆候も見い出されるか、との期待感も若干はあったのではないかとも思われた今回の4月FOMC
答えはノー、とばかりにパウエルFRB議長は従来スタンスを踏襲。ある程度予想された結果ながら、反転し始めたドル高の流れは続かず、伸び悩む金も反発基調加速へ?との淡い期待もやや肩透かしの状況にも。

そもそもFOMCメンバ内でも一枚岩でもなく、タカ派メンバではテーパリングの議論は早期開始すべきと考える人も存在、それを助長するように一時的との見方は払拭し切れないもののインフレ指標も高騰、この3-4月にかけては好調な米経済指標も続出。この状況がもう少し続けば、まずはテーパリングの議論開始は避けられない状況にもなりそうです。

とりあえずNY金は3月序盤に底打ちした可能性を維持すべくゆるやかな反発基調を維持、やや頭打ち感もありながらも昨年8月の最高値から続く下落基調を抜け出そうかという状況にもなってきました。
パウエルFRBの議長の発言によってサポートされたNY金のこの週末と月末の終値は1767.7ドル。週足・一目均衡表の雲の下限に一致。雲の下限に引っかかって下げ渋る状態となっています。

フィボナッチでは昨年8月最高値から今年3月安値の23.6%戻し(1771.5)を達成し、4月後半は20週移動平均線(1793.6)にも上値を押さえられて一服、という状況に。
なお、雲の下限は5月後半に1770.1ドルへとわずかに水準を切り上げ、8月末までは水平状態が続きます。
さしあたり、5月相場はこの雲の下限、1770ドル近辺が重要な攻防ラインとなりそうです。

雲の中での推移が続いて緩やかながらももう一段の反発が続くなら、最高値から3月安値の38.2%戻し(1832.2)、52週移動平均線(1834.46)辺りまでは手が届きそうな水準となるかもしれません。勿論この場合には、昨年8月から続いた中期下落トレンドからの脱出成功、ということにも。

一方、雲の下限割れへと向かえば三役逆転も意識され、そうなれば一段安の展開にも。最高値から11月末安値までの下落幅322ドルを、1月高値をからの下落幅として当てはめると1640.5ドル。
気がつけば中期下落トレンドは延長戦、という展開もありえます。

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