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低調な雇用統計に週足三役逆転回避、NY金の重要な攻防ライン

低調な雇用統計に週足三役逆転回避、NY金の重要な攻防ライン

米1月雇用統計では、雇用者数が前月比+4.9万人とまたもや低調。想定外の前月比マイナスとなった12月(-14万人から-22.7万人へとさらに下方修正)から1月はその反動も想定され、コロナ禍とはいえ+10万人程度の事前予想に対して結果はその半分。
労働市場の回復基調は順調ではないことが再確認され、ワクチン効果が拡大し、集団免疫も意識されるようになるまでは劇的な改善は見込めないのかもしれません。
数年先の金融政策正常化をにらみ、その前に訪れるであろうテーパリング開始は来年か、あるいは年内か。昨今の景気回復期待からのインフレ期待の上昇とイールドカーブのスティープ化に押され、調整局面が進行するNY金は1月雇用統計の結果にいったんサポートされた格好にも。

日足の一目均衡表では既に三役逆転状態にあるNY金は、週足でも今週、三役逆転を警戒する状況となっていましたが、なんとか踏みとどまった状態。
昨年8月以降の下落基調が続き、三角保ち合いを下方ブレイクして雲の上限(1827.5)を今週割り込み、雲の下限(1767.7)の少し手前で折り返し、週末時点では52週移動平均線(1808.3)にもサポートされた格好に。

今後の展開を考えると、長期金利上昇やドル高の流れが強まる度にNY金への下押し圧力が強まることも想定され、目前に迫る重要な攻防ラインでどこまで耐えられるか、という状況にもなりそうです。
雲の下限(1767.7)に加え、昨年3月安値から8月最高値までの半値戻し(1770.1)、さらに11月安値(1767.2)などが集中する1770ドル近辺が重要なサポートラインとして機能すれば、しばらくは雲の中を主要レンジに保ち合い傾向の展開となる可能性も想定されます。

しかし、重要な攻防ラインがサポートとして機能しなくなった場合、週足でも三役逆転の弱気相場となって下降チャネルも継続へ、といった展開も想定できます。
8月最高値から11月安値までの値幅=322ドル、
1月高値(1962.5)から322ドル下落した場合の水準=1640.5ドル。

春頃にかけてワクチン効果も拡大して明るい見通しも聞かれ始めるようなら、NY金は下降チャネルの下限ライン付近、1640ドル近辺を目指すような展開となる可能性もあるかもしれません。

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