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ワクチン+政権移行+ダウ3万ドルに急落のNY金、半値戻し到達

ワクチン+政権移行+ダウ3万ドルに急落のNY金、半値戻し到達

ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ。合言葉のように新型コロナウイルス対応ワクチンの進展状況が日々伝えられ、一般への供給拡大も現実味を帯びる状況となるなか、3社以外にも追随する製薬会社もあって今週は「来年夏までに10種類程度のワクチンが出揃う可能性」などの報道もあり、市場の安心感のベースになりつつある様子も。
加えて24日にはバイデン次期政権への移行プロセスが正式にスタート。トランプ大統領も徐々に敗北を認めるような言動も見られ始め、政権移行に向けての不透明感払拭もリスク選好の流れをサポート。米株主要3指数は競い合うように過去最高値更新が続き、ダウは史上初の3万ドル到達。

安全資産売りとなってNY金は下げ渋っていた1850ドル近辺、3月安値から8月最高値までの38.2%戻し(1845.4)、逆三尊形成への可能性など複数のサポートを突き抜けて急落。

バンドウォークとなって急落局面を形成したNY金は1800ドルの大台でも下げ止まらず、今週末には3月安値から8月最高値までの半値戻し(1770.1)付近となる1776.5ドルまで下落。
短期的には11月9日高値1966.1ドルから同日安値で1848.0ドルまで118.1ドルの急落後、11月16日高値で1898.0ドルまで反発。これを起点に118.1ドル下落した場合の水準は1779.9ドル。N計算値で想定される安値水準までしっかり下げた状態にも。

従って安易に下げ止まり濃厚、と見るのも微妙なところ。タイミング的にも微妙な時期となり、次週の雇用統計までの重要指標で予想外にネガティブな結果が飛び出すようなら株高の調整とともに一定の反発も予想されるものの、ポジティブな結果となって世界同時株高の流れが一段と加速するような事態となった場合には、さらなる売り圧力に。

8月の最高値を起点に下降チャネルを形成中のようにも見え、上方向には38.2%戻し(1845.4)付近が当面の抵抗水準にもなりやすく、下限ラインは12月半ばに向けて1700ドル近辺まで下落。下方向には61.8%戻し(1694.7)も意識される可能性も否定はできません。
この61.8%戻しの水準はコロナショックの前後、2月末から4月初旬までの高値圏にも相当。ここまで下げた場合、コロナ後の上昇分を全て帳消しにすることになります。

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