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ワクチン相場vs感染拡大、NY金は逆三尊で我慢の展開

ワクチン相場vs感染拡大、NY金は逆三尊で我慢の展開

11月9日の米製薬大手ファイザーのワクチン治験の好結果報道以降、米モデルナ社のワクチンでもファイザーを上回る結果や保存性に優れる結果なども発表され、英製薬大手のアストラゼネカではオックスフォード大学との共同開発ワクチン候補が高齢者に対して好結果。今週末にはファイザー社は緊急使用許可申請に至り、12月半ばにも接種開始の可能性も報道されるなど、ワクチン相場は継続。

それでも9日の急落以降、NY金が下げ渋る背景の一つとしては、欧米でのコロナ感染者数の急拡大がとまらない状況となっていることも挙げられます。
米国ではこの週末に1日あたりの新規感染者数が過去最多の19万3千人超を記録。日本の累積感染者数12万8千人をはるかに上回るペースで感染が拡大しています。
公立学校の閉鎖や夜間外出禁止、レストランの店内飲食禁止など、各地で行動規制再開も拡大する状況となり、ブラックフライデーも迫る時期に来て景気回復基調の加速期待も大きく後退。

ワクチン相場vs感染拡大の構図で株価の上げ渋りとともに、NY金は3月安値から8月の最高値までの38.2%戻し、1845.4ドルを維持して下げ渋り、11月9日安値1848.0ドルを頂点に9月24日安値1851.0ドル、11月19日安値1850.0ドルとで逆三尊を形成。

ネックラインとなる11月9日高値1966.1ドルを今後超えていくような展開となれば、さらに100ドル超上昇して2000ドル台後半も、という期待も高まることにもなりますが、現状ではその可能性はまだまだ低そうです。当面は良くてもネックライン付近までが上限となっての保ち合い推移、というところでしょうか。
現実的には(一度失敗した)8月最高値から上値を切り下げる抵抗線との攻防が目前の課題、この付近には急降下してきた転換線(1874.0)、その上には右肩下がりの20日移動平均線(1888.8)、心理的節目となる1900ドルをはさんで基準線(1907.1)、さらには雲の下限(1912.8)などが集中し、NY金の反発基調に対して重くのしかかります。

本格的な冬入りに伴い、欧米では気温も一段と低下し、ワクチン期待と感染拡大との攻防が続くなか、NY金は下方向には38.2%ラインと逆三尊との攻防、上方向には複数の抵抗線からなる1900ドル前後までの抵抗帯、そしてワクチン相場との攻防が続くことにもなりそうです。

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