過去最高値更新も時間の問題か、という状況にもなってきたことから、「この夏には2000ドルの大台トライへ」と予想したのが1週間前。
7月最終週、わずか1週間でNY金は過去最高値更新と2000ドルの大台トライも達成してしまいました。
週明けの27日に過去最高値を8年11ヵ月ぶりに更新すると、勢いはさらに加速、9連騰を含む堅調推移で週末には一時2000ドルの大台も突破。
この1週間はボリンジャーの+2σラインに沿ってのバンドウォーク状態が続き、一目均衡表では雲のねじれが発生。しかも先行スパン1は28日だけ先行スパン2をわずかに下回る状態。つまり27日から29日にかけて2度、ねじれが発生。2回のねじれで強力に金価格を押し上げたような格好にもなりました。
2つの大きな節目をあっさりと超えてしまったことにより、この夏の2大イベントを前倒ししたような状態にもなり、ようやく梅雨明けとともにスタートする8月は自粛生活を、という訳にもいきません。
8月相場のイベントを何か、想定しなくてはなりません。
月初の7月雇用統計がポジティブ・サプライズにでもなれば、いったん調整へと向かい、2000ドルの大台近辺を上限に保ち合いを形成するような展開も想定され、そうなれば次の展開も比較的想定しやすくなるかもしれませんが、そう簡単にはいかないかもしれません。
失業保険申請件数が高止まりしている現状からすると、むしろ今回はネガティブ・サプライズのほうが優勢かもしれません。
そうなれば、消去法で買われざるを得ない金は一段高へ、という展開にも。
この夏NY金が新たな領域、2000ドル超へと水準を切り上げての推移となった場合、目安としてまず想定しやすい水準としては、昨年の急騰で価格が逆転したパラジウム超え。
NYパラジウムは今年2月に2700ドル台の高値をつけましたが、コロナショックで3月には一時1300ドルまで暴落、7月後半には戻り高値で2400ドルまで上昇。しかし月末の急落で現在2130ドル台。
欧米の景気回復基調が思うように進まず、自動車販売台数や今後の見通しなどでもあまり上向かない状況が続くようなら、欧米株の伸び悩みとともにパラジウム価格も伸び悩むことにもなりそうです。
NYパラジウムが2100ドル付近までで伸び悩む夏バテ状態が続くようなら、この夏、一人気を吐くNY金との価格再逆転もあり得るかもしれません。
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