5月FOMCでは予定どおりの0.25%追加利上げ。FRBは今後の追加利上げ見通しを示さず、パウエル議長も利上げ打ち止めの可能性も否定せず。
FOMC後には年後半の利下げスタートを織り込み始めた市場。この流れを受けてNY金は一時2080ドル台まで急騰し、過去最高値(2089.2)に急接近。
しかし突然訪れた2年9ヵ月ぶりの最高値更新トライ1回めはやや強引な感もあり、あと4ドル弱のところで急失速、その後はいったん巻き戻しの展開となって2050ドル近辺まで下げて一服状態に。
ただし、環境的にはもう準備は整ったような状況にもなり、インフレ鈍化が顕著となるか、あるいは景気後退懸念が一段と強まってリスク回避の流れが強まるなどして利上げ打ち止め観測の確率が一段と高まった場合、さらには早期利下げ観測が一段と強まるケースなどをきっかけに最高値更新トライへ、との想定は容易にできそうな状況にも。
この週末の4月雇用統計が、早速その機会となる可能性も想定されましたが、結果は逆のパターンに。
想定外の好結果を受けてNY金は急反落。
4月高値2060ドル台からの急反落と同じような大陰線を形成し、変則のダブルトップの可能性を残す形にもなり、ネックラインとなる1980ドル付近から2060ドル近辺までが当面の主要レンジとなりそうな形状にも。
次のきっかけを待って上下約80ドルの保ち合いレンジを抜け出した方向へ、さらに80ドル程度の変動も想定できそうです。
下方向へと抜け出した場合には、1980-70=1910ドル。
2月安値(1810.8)から5月高値(2085.4)の61.8%戻し(1915.7)近辺までが意識される可能性も。
ただし、ここまで下げた場合には90日移動平均線と雲の下限を割り込む形となり、中期的な流れも軟調局面入り。現状からはやや極端過ぎるシナリオのようにも。
上方向へと抜け出した場合には、2060+80=2140ドル。
余裕で過去最高値を更新し、さらに一段高。現状からは、こうなる可能性は決して低くはないようにも見えます。
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