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100万人超でも、660万件超に70万人減でも落ち着き始めた?市場

100万人超でも、660万件超に70万人減でも落ち着き始めた?市場

月が変わって世界全体の感染者数が100万人を超え、ロックダウンや外出禁止令の延長はあっても明るいニュースがなかなか聞かれない新型コロナウイルスを巡る動向。
そんななかで米雇用市場の悪化は急速に進行していることが指標結果に明確に表れ始めました。
週間新規失業保険申請件数は3月第3週分が330万件、第4週分がその倍となる660万件超。予想外というよりも想像もつかない数字となり、3月雇用統計での雇用者数の変動は前月比70万人減。これも、一部では予想する向きもあったものの、調査時期が3月第2週であることからそこまで極端な数値にはならない、との見方が大勢で、事前予想としては10万人減が市場コンセンサスとなっていました。

市場参加者の多くが想定以上の悪化と思われた結果に、サプライズとなったのはむしろ、市場反応の薄さ。
市場の主要テーマがコロナ動向とその対応動向などへとシフトしてしまった状態にあることも要因の一つかもしれません。

そして、サーキットブレイカー発動を連発して1日4桁の上下動は当たり前、2000ドル以上動くことも何度もあったNYダウは3月23にいったん底をつけた形となって落ち着きを取り戻し始めた様子にもなっています。
VIX指数も16日に82ポイント台で過去最高を記録してピークをつけた可能性もあり、しばらく高止まりが続いた後は徐々に低下、3日には1ヵ月ぶりに50ポイント割れへと低下してきました。

VIX指数の最高値とともにNY金も急落後のボトムをつけて急反発、そして米株の底入れ後のポラティティ低下に連動するようにNY金も変動幅を縮小。
市場全体が少しづつ、落ち着き始めた状態となってきたようにも見えます。

落ち着きを取り戻したNY金は、1580ドルから1620ドルのレンジで保ち合いの展開か、あるいは1620ドルでサポートされれば1700ドルの高値再トライに向けた上昇トレンド形成への可能性もありそうです。

ここまでの乱高下状態では、20日移動平均の2.5%乖離ラインを上下に大きく突き抜けては巻き戻す展開が繰り返されてきました。落ち着いた状態が続くなら、自然と2.5%乖離ラインの間に収束してくることが予想されます。
雲の下限や50%ラインなども重なる1580ドルが当面の下値サポート、2.5%乖離ラインと雲の上限が重なる1620ドル付近がレジスタンスライン、となるのが保ち合いシナリオ。

指標悪化を織り込み始め、株価が二番底をつけに行き、安全資産としての金が買われる展開となり、2.5%乖離ラインと20日移動平均線を引っ張り上げる流れとなれば1700ドル再トライへ、となるのが上昇トレンドシナリオ。

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