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予測不能!?NY金の逆三角保ち合い

予測不能!?NY金の逆三角保ち合い

23日には今月3度目のFOMC緊急会合で無制限QEを決めたFRB。緩和策による株価下支え政策は金にも即効性。財政出動による政府の2兆ドル規模の景気刺激法案の成立が週末までずれ込むこととなり、週明け時点では期待感剥落となって米株は下落。金だけが先行して急騰、2日連続で過去最大の上げ幅となって24日には一時1700ドル寸前まで上昇。

週足チャート上では昨年夏以降、上値を急速に切り上げてきたのに対し、RSIとMACDのピークは切り下がるダイバージェンスを示現。これが示唆したとおり、急落局面を3月に迎えることとなりましたが、先週安値1450ドルで下値を支えられると、わずか1週間で急落前の高値水準へと戻してきました。

今回の急落局面では、52週移動平均線と雲の上限にサポートされ、遅行線も価格水準で反発した形にもなりましたが、昨年夏以降はこの1450ドルの水準が強めのサポート水準にもなってきた様子です。

3月に入って新型コロナウイルスの世界的感染拡大に伴い、市場も大混乱となって株価も為替もボラティリティが急拡大。金も例外ではなく、急騰、急反落を繰り返した結果、昨年夏以降、下値は1450ドルでサポートされ続け、上値は切り上げ続ける、逆三角保ち合いを形成。

米国のリセッション懸念がくすぶり続け、利下げ観測が強まり続けてきた流れで水準を切り上げてきたNY金も、3月に入るとコロナショックによる株価暴落からキャッシュ・イズ・キングの流れとなって急反落。しかし、ゼロ金利量的緩和再開を決めたFRBのさらなる施策、無制限QEをきっかけにドル全面高の流れが一服すると、今度は急速に買い戻しが進行する展開に。

今後もコロナ動向とその影響、政府・金融当局の対応動向などによってマーケットが大きく揺さぶられる状態は、もうしばらく続きそうです。
NY金の乱高下状態も続く可能性もあり、予測不能な逆三角保ち合いももう少し継続する可能性もありそうです。

既に日米欧では実質リセッション入りしているとの見方もある現状、NY金は1450ドルのサポートラインを維持し続ける限り、いずれ1700ドルを超えて一段高となる場面もありそうです。

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