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好調過ぎる米雇用統計に1500ドルトライ失敗、NY金は半値戻しへ

好調過ぎる米雇用統計に1500ドルトライ失敗、NY金は半値戻しへ

先週の香港人権法案成立に続き、今週前半にはウイグル人権法案も米下院で可決。内政干渉と猛反発と報復を示唆する中国との貿易協議への悪影響も懸念された上に、トランプ米大統領も「合意は来年の大統領選後でも構わない」発言も。リスク警戒ムードが強まって1480ドル台へと水準を切り上げたNY金はダブルボトムを完成し、1500ドルの大台回復トライへと、もう一段高への可能性も高まる状況にもなりました。
しかし、翌日には「中国との協議は良好」と手のひら返しのトランプ発言などに上げ渋り。さらに1500ドル回復トライを難しくさせたのは週末の好調過ぎる米11月雇用統計

事前に発表されADP雇用統計の結果がネガティブ・サプライズとなっていたことから、雇用統計でも低調な結果への警戒感もやや強まっていたことも実際の結果への反応を増幅させた面もありそうです。
雇用者数の伸びは予想を大幅に上回って10カ月ぶりの高水準、失業率も予想を下回って3.5%は9月と並んでおよそ50年ぶりの低水準。賃金上昇率も予想を上回って前年比+3%以上の高水準を維持するなど、FRB関係者からは3回の利下げを効果を強調する発言も聞かれそうな、文句のつけようのない好結果。

12月4日には一時1489.9ドルまで上昇していたNY金は1500ドルの大台回復まであと10ドルのところで失速、週末には1460ドル台へと押し戻されました。
水準的には5月から9月高値までの23.6%戻し(1495.7)ラインと一目均衡表の雲の下限も意識され、さらに9月から水準を切り下げ続ける上値抵抗線にも上値を押さえられ、遅行線はロウソク足の揉み合い下限にぶつかっての反落。
日足の一目均衡表では、三役逆転の弱気相場入りとなっています。

米中協議については、もし第1段階合意と首脳会談、合意署名に至らない場合でも、協議継続を前提に15日の対中追加関税第4弾については当面先送りを決めるのではないか、との見方が優勢となりつつあるようにも思われます。

そうなれば、NY金の1500ドル回復トライも当面先送り。年内にはいっそう困難な状況となり、逆に1450ドル割れへと調整局面拡大の可能性も高まりそうです。
12月4日高値1489.9ドルを起点に、11月1日から12日までの下落幅72.8ドル分下落した場合の水準=1417.1ドル。

NY金は年末にかけて、この夏の急騰値幅の半値戻し(1416.8)が意識されそうです。

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