3月利下げ観測がゆるやかに後退し、同じようにゆるかに軟調傾向が続くNY金。
下降チャネルに沿って上値を切り下げる流れが続く一方で、一目均衡表の雲の中での先行き不透明感から、方向感も喪失気味となって横ばい傾向となり、12月安値(1987.9)からゆるやかに下値を切り上げるサポートラインも形成。三角保合いで月末のFOMCを迎える格好に。
三角保合い下放れとなれば、ほぼ同時に雲の下限割れへと向かう展開に。逆に上放れとなれば上昇傾向の雲の中での推移継続か、もしくはタイミング的に雲の上限突破が先行する可能性も。
金融政策としては現状維持がほぼ確実視される今回のFOMCでは、声明文やパウエルFRB議長会見などで3月会合以降の見通しなどが示唆されるかどうか。
流れとしては3月利下げ開始の可能性は極めて低いと思われ、5月の織り込み過ぎも良しとしないとも想定され、インフレへの警戒感などを含め、ハト派傾斜の可能性は低いのではないかと想定できそうです。
地政学リスクや早期利下げ観測などを背景に急騰したNY金は、一定の巻き戻しが進行して一服状態にもあり、見通し見極め期間も兼ねて横ばい傾向の展開がもう少し続く可能性もありそうです。とはいえ、三角保合いブレイクで一定の変動も辞さない可能性も。
下方ブレイクなら、
雲の下限と12月安値(1987.9)も割り込めば一段安へ。
12月最高値から12月安値までの下落幅(164.4)を、12月末高値(2098.2)を起点にN計算値を適用すると、下値目安は1933.8ドル。
上方ブレイクなら、
1月安値圏、17日安値(2004.6)と25日安値(2004.0)でダブルボトムを形成し、ネックラインとなる19日高値(2041.9)を上抜けると一段高へ。
ダブルボトムの値幅(37.3)分さらに上昇した場合、その水準は2079.2ドル。
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