賃金上昇率低下にCPIの伸び率鈍化、インフレ期待も低下傾向持続など、年初から米国のインフレ圧力緩和材料が続出。
これを受けて早期の利上げ打ち止め観測も優勢となり、ドル安基調にサポートされてNY金は急騰局面を形成。
一目均衡表では日足に続いて週足でも三役好転。
強気相場となったNY金は2022年3月高値(2078.8)から11月安値(1618.3)の61.8%戻し(1902.9)を達成。次なる上値目標水準は76.4%戻し(1970.1)、という状況にも。
水準的には2020年4月以降の日足NY終値の37.98%を占めるミドルレンジ(1800-1900)から、15.22%を占めるアッパーレンジ(1900-2000)へと上方シフト。
過去、上昇トレンドを形成してミドルレンジからアッパーレンジへと上方シフトしたケースでは、そのままの勢いでわずか1.14%しかないアッパー・エクストラレンジ(2000以上)へと上昇していました。
2020年8月と2022年3月の時と同じような角度で急上昇してきた今回も、ドル安の流れがもう少し続くなら、意外と早期に2000ドルの大台を試しに行く可能性もあるかもしれません。
ただし2021年5-6月の時のように、ロワーレンジからミドルレンジを突き抜ける形でアッパーレンジへと上方シフト、雲の上限を突破して三役好転となり、MACDラインがシグナルラインをゴールデンクロスしてプラス圏へと浮上した超強気相場形成のタイミングでFOMCで強気見通しが示されて急反落した苦い歴史も。
今回も、1900ドル台のアッパーレンジを維持できるかどうかがポイントにもなり、月末までに早期大台トライとならなければ、月末のFOMCが鬼門となる可能性もありそうです。
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