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高値三角保ち合い崩れも米中緊張激化懸念でNY金は高止まり

高値三角保ち合い崩れも米中緊張激化懸念でNY金は高止まり

中国が全人代で28日、国家安全法を香港に導入することを決めたことが香港の自由な民主主義への制限強化につながり、実質的に一国二制度の早期打ち切りへと向かうとの思惑から、各国でこれを批判する声が高まりました。とりわけ黙って見過ごすことができない米国は翌29日、トランプ大統領が会見し、これまで香港に認めてきた関税や投資などの優遇措置を見直すこと、中国寄りのWHO(世界保健機関)との関係打ち切りなどを表明。
制裁があれば報復すると表明していた中国への具体的な制裁についてこそ言及を控えたものの、香港への優遇措置見直しだけでも今後具体化、進展するようなら中国も黙って見過ごせなくなる可能性もありそうです。

新型コロナウイルスの発生源や感染拡大の責任問題、5Gを巡ってのファーウェイ締め出しなどで対立を強めてきた米中関係は、今後益々緊張感を高めることも警戒され、「新冷戦」へとつながることにもなりかねません。

そんな状況を反映するように、NY金は高止まりの様相にもなってきました。
1週間前には三角保ち合いからの上放れも伸び悩み、直近1週間では下放れへと向かい始めたところで今回の米中関係悪化への警戒感などにもサポートされ、4月後半以降の新たな下値サポートラインにも支えられる形となって反発。
高値圏での三角保ち合い崩れから、新たな三角保ち合いを形成し直す形にもなり、今度は上限ライン付近。

しかし、ほぼ水平状態の20日移動平均+-2.5%乖離ラインのレンジ内での上下動が続き、今後もしばらくはこのレンジを維持し、三角保ち合い崩れとなっても高値圏での保ち合い傾向は続きそうな状況にもなってきたようです。さらに6月はゆるやかに上昇する一目均衡表の雲の上限にもサポートされる可能性もありそうです。

そして、米中緊張感が高まる度に上値トライへと向かう可能性もあり、結果的に約200ドルづつ急騰してきたこれまでの流れから、次回急騰局面でもN計算値から200ドル程度の急騰となれば、1800ドル台後半を試すような展開もあり得るかもしれません。

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