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高値三角保ち合い延長戦、NY金はしばし様子見?

高値三角保ち合い延長戦、NY金はしばし様子見?

週末の米4月雇用統計では、雇用者数が前月比2050万人減となって失業率は14%超。いずれもこれまでの過去最悪を遥かに超えるれベルまで悪化した雇用情勢を示す結果に。
しかし、幸か不幸か関連指標動向、事前の市場予想などから市場の織り込みも十分に進行し、サプライズ感は最低限に押さえられ、マーケットの波乱抑制には成功した様子。
むしろ、悪化度合いが市場予想ほどでもなかったと好感する形で株高の流れが強まり、反発の兆しもあったNY金は上値を押さえられて反落へ。

これまで見たこともないレベルの酷い数値も見慣れ、史上最悪レベルの景気後退が既にスタートしているであろうことも受け入れ始めた市場は今後しばらく、経済指標の少々の悪化には反応しなくなる事態も予想されそうです。

市場のテーマは当面、ワクチン開発と治療薬の治験動向、ロックダウンや行動規制などの段階的解除動向と感染動向との関係性、経済活動の順次再開状況と感染者数との関連などが注視され、これらに関連する各国政府の対策や金融当局の支援策などにも一喜一憂する展開なども予想され、感染源を巡る米中対立動向などがリスク要因として警戒されそうです。

3月安値から4月高値まで300ドル超の急反発局面を形成したNY金は、7年半ぶり高値からの調整も38.2%戻し(1659.7)までの範囲にとどまり、高値三角保ち合いを形成して下げ渋る状態となっています。
足下では水平状態へと移行してきた20日移動平均線との揉み合いにもなり、20日移動平均-2.5%乖離ラインが下値サポートにもなりつつあります。

目先しばらくは、世界の感染者数動向やロックダウン解除と経済活動再開の進行状況を見守りながら、NY金は三角保ち合いが崩れたとしても、水平状態での推移が予想される20日移動平均+-2.5%の範囲内、1680ドルから1760ドルまでを主要レンジとした保ち合いの展開も予想されそうです。

5月後半になれば、ゆるやかに上昇する雲の上限も、サポート材料の一つに加わることにもなります。
6月初旬には1700ドルへと水準が切り上がる雲の上限に、しっかりと下値をサポートされる展開となれば、NY金に再び上値トライのチャンスをうかがう場面も訪れるかもしれません。

感染動向も、雇用情勢も、「最悪期は過ぎた」との市場の楽観的な見方に変化が見られるような事態にでもなれば、水平状態の20日移動平均+2.5%乖離ラインを再び突き抜けるような局面が訪れるかもしれません。

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