新型肺炎感染拡大への警戒感は続き、株高とドル高の流れも失速、米長期金利の低下とともに金だけが続伸止まらず、7年ぶり高値へと一段高の展開となっています。
NY金の2月3日高値1598.5ドルは、1月8日高値1613.3ドルから1月14日安値1536.4ドルまでの76.4％戻し（1595.2）に相当し、1週間前の週末高値1587.4ドルは2月高値（1598.5）から安値（1551.1）までの76.4％戻し（1587.3）に相当していました。
76.4％戻しで2度上値を押さえられることになれば、年初からの三角保ち合いを継続することになり、下方圧力が強まる展開も警戒されましたが、新型肺炎リスクへの市場の警戒感のほうが勝り、NY金は76.4％戻しを突き抜けてさらに急騰の展開となりました。
上昇フラッグ上抜けに伴う上値目安として想定可能な水準としては、
・2月高値から2月安値までの150％戻し＝1622.2ドル
・2019年9月4日につけた年間高値（1566.2）から11月安値（1446.2）までの150％戻し＝1626.2ドル
などが算出でき、1620ドル台までの上昇確率は比較的高そうにも思われました。
1週間後の高値は、それを突き抜けて1652.1ドル。
この水準には、
・1月高値（1613.3）から1月安値（1536.4）までの150％戻し＝1651.8ドル
・2019年9月高値から11月安値までの161.8％戻し＝1640.4ドル
・長期逆三尊（2015年末の大底1050ドル付近からネックラインとなる1350ドル付近までの値幅300ドル）からの上昇目安＝1650ドル
などが相当し、一定の達成感が生じることにもなりそうです。
20日移動平均線+2.5％乖離ラインを突き抜けて急騰していることからも、巻き戻しの展開も想定されます。
ここでも上げ止まらない事態に、あるいは調整後に上値再トライの展開となった場合、次の節目水準としては、
・2011年の過去最高値から2015年安値までの76.4％戻し＝1716ドル。
150％戻し達成後は、長期76.4％戻しを目指す展開もあり得るかもしれません。
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