本日の金相場プラチナ相場

国内金価格・プラチナ価格とNY金相場・プラチナ相場、為替・ドル円相場のチャートとテクニカル情報を日々チェック。独自の相場観とデータ分析を元に相場動向を分析します。

2022年NY金ポジティブシナリオ:ダブボトムからの一段高も?

2022年NY金ポジティブシナリオ:ダブボトムからの一段高も?

NY金の2021年を振り返ると、年初の1月6日に1962.5ドルの高値をつけ、3月8日には1673.3ドルの安値を記録。年初2ヵ月余りで今年の振れ幅300ドル弱の急落局面を形成した後、残り10ヵ月はこの範囲内、さらにレンジを縮小しての推移に。
2020年8月に過去最高値を記録して以降は、コロナ禍からの回復基調とそれに伴う米国の緩和的金融政策終了へと向かう流れに連れ、売り圧力が強まったNY金は2020年夏から2021年春までの半年余りで400ドル超、およそ20%の急落局面を形成。
しかし、その後は世界的にも経済回復は進行しながらも、供給成約などからインフレ高騰も問題化。コロナの変異株による感染再拡大なども続き、金融政策正常化へと向かう道筋も明確化されていった一方で、スタグフレーション懸念や中国の景気減速懸念なども台頭。
結果的にNY金は徐々にレンジを縮小する形での保ち合い推移が年末まで継続。

NY金はコロナショック時の安値2020年3月から8月の過去最高値までの61.8%戻し(1694.7)付近で下げ止まり、2021年には3月と8月に1670ドル台の安値をつけてダブルボトム形成への可能性を残す形にも。
このネックラインとなる6月高値(1919.2)までの240ドル程がほぼ今年の主要レンジとなり、今年後半にかけてはそのレンジ中程、1770ドルから1840ドル近辺までが概ね主要レンジ。
そして、足下では中期的な三角保ち合いを上抜けようかという状態で年末に。

2022年に向けては、今年後半の主要レンジ継続にとどまるか、あるいは三角保ち合い上抜けの流れが続いて主要レンジ上抜けトライへ、という展開も。
米国の金融政策正常化に向けた流れが続く背景として、景気回復が順調に進行し、供給問題なども緩和していくならポジティブな利上げ局面となり、NY金は軟調な展開を余儀なくされる可能性も残りそうです。
ただし、行き過ぎた高インフレ抑制が主目的となってやむを得ず利上げを敢行、なかなかその効果も現れずにスタグフレーション懸念も高まるような事態となった場合には、インフレヘッジの金買いとリスク回避の金買いとで一段高へ、といった局面も見られるかもしれません。

2022年、NY金のポジティブシナリオとしては、2021年の主要レンジを上抜けてダブルボトムを完成、この場合の一段高での上値目標は最大で1919ドル+240ドル=2159ドル。
NY金は2022年に過去最高値を再度更新するような局面が訪れる可能性も、決してゼロではなさそうです。

スポンサーリンク
 


下値警戒感を耐えたNY金、今年後半の高安半値戻しで年末へ(12/19)
ブレイク待ちで迎える今年最後のFOMCと雲のねじれ(12/12)
薄氷を踏むNY金、保ち合い維持で12月FOMC待ちへ(12/5)