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利下げ終了、米中合意、ブレグジット前進でも下げ渋るNY金

利下げ終了、米中合意、ブレグジット前進でも下げ渋るNY金

好調過ぎる米雇用統計に急落したNY金はその翌週、ビッグイベントが続いたなかでも下げ渋り、むしろ反発基調となって一度は9月以降の下落トレンドの上値抵抗線を上抜け。
さすがにこれは瞬間的にとどまり、下落トレンド終焉を確認するまでには至りませんが、11月12日安値1446.2ドルを底値として11月26日にも1449.6ドルの2番底をつけて以降、ゆっっくりと下値を切り上げる反発基調を維持する展開となっています。

FOMCでは3回の予防的利下げを終えて向こう1年以上の(見通しで)様子見状態を決定し、米中貿易協議では第1段階の合意で妥結。15日に予定されていた追加関税第4弾は見送られ、発動済関税の一部引き下げや中国による米国産農産物購入なども盛り込まれました。さらに英国で12日に行われた総選挙では、与党・保守党が過半数を大幅に上回る大勝となってジョンソン首相の思惑どおり、1月末の合意あるブレグジットに大きく前進。

利下げ打ち止めに貿易戦争激化懸念の緩和、英政局不安と合意なきブレグジットへの警戒感も大きく後退したことは、NY金にとっては全て売り材料のはずですが、今のところその影響は限定的。
FRBの金融政策については、利上げ再開となるにしても1年以上先のことで、そうなる保証もなく、リセッションへの警戒感も完全に払拭された訳でもなく、いずれまた「利下げ再開」となる可能性すら意識されている可能性もありそうです。
米中貿易協議についても第2段階以降の不透明感は続き、英国のブレグジットについては移行期間を経て1年後の完全離脱が正式に決定した場合でも、今度は英国経済へのリスクブレグジット反対派が多かったスコットランドの対立、北アイルランドアイルランドとの国境問題など、様々な問題が再度クローズアップされることにもなりそうです。

9月高値を起点としたNY金の下落トレンドが11月12日安値で底打ちしたと仮定した場合、
この間の下落値幅の38.2%戻し(1492.0)まで、12月12日高値でほぼ到達しています。年末にかけて再び抵抗線との攻防となってこれを上抜けることができれば、雲の下限も上抜けることにもなって雲の上限まで、11月のダブルボトムからの上昇、20日移動平均+2.5%乖離ライン、そして9月から11月までの下落幅の半値戻し(1506.2)なども意識され、1500ドル台回復への可能性は高まります。

しかし、9月以降の抵抗線と38.2%ラインを超えられない限り、下落トレンド継続となって直近高値から70ドル程度の下落リスクも残り、20日移動平均-2.5%乖離ライン付近から1420ドル前後までの下落も警戒されることにもなりそうです。

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